ベスパ ET3 タイヤ交換(後輪)

ベスパ ET3の後輪ホイール・タイヤ外し・交換作業の一例。

準備(センタースタンドの嵩上げ)

後輪を浮かせる時は下駄(通称)を履かせます。地面とフロントタイヤの隙間に、幅を持たせる。

ベスパ 整備 下駄

下駄履かせないで後ろを上げようとすると、フロントタイヤ接地・センタースタンド解除して走り出そうとしますので、注意してください。無くても作業できますが、あった方が多少姿勢がラク。高すぎる下駄は、何かの拍子に外れた時危険。

センタースタンドをかけた状態で、片側づつ上げて履かせれば、力はそれほど必要ではない。

その後に、フロントホイールとセンタースタンドを紐の様なもので縛ってもよい。フロントブレーキにストッパーかけるなども。

チューブL型口金 参考写真

タイヤ交換 50s/100系のホイール・チューブ例


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マフラーを外す

まずはマフラーを外すため、タイヤ前側にある13mmのナットを軽く緩める。(外す必要は無し)

長ボルト・ナットなので、場合により前側をスパナでおさえて作業。(スパナが厚いと入らない)

工具は押さえる方がスパナで、回す方はメガネやボックスなどを使用するのが基本です。

ベスパ ET3 マフラー外し

これはミシュランS83。溝はまだあるけど、側面までひび割れいるので交換。

エキパイ・サイレンサー接続部、ボルト2本外し。ここも13mm。

ガスケットが張り付いていたら、プラハンなどで軽くショックを与える。

下に落とさない様に足を入れておくか、軽く手を添えて。

ベスパ ET3 タイヤ交換 後輪 マフラー外し

13㎜で緩めた部分、親指を添えてグリグリ・スポっと抜く。

この刺さっている部分が錆びていたら難儀しますので、機会があれば耐熱グリスを塗っておきましょう。酷く抜けてこない場合は小さいバール等でこじり、隙間を広げる。



車両からホイールを外す

ブレーキドラムに固定しているホイールナットは、まず接地状態で5か所を「軽く」緩めてから後輪(車体)を少し浮かせます。

ジャッキ等で軽く後輪を浮かせたら、走り出さないか確認(車体角度・フロントタイヤの隙間)して、ナット(5か所)を外す。

フロントブレーキ固定・前輪輪留めした方が安心。

後ろを上げすぎると、センタースタンドが解除→倒れる。危険。

スペース・保護材があれば、最初から倒して(寝かせて)作業してもよし。

ナットを外す際、スプリングワッシャー紛失注意。変形・破損してたら新品に交換です。ナットも同様。この辺のサイズ(ET3のホイルナット)は、だいたい近くのホームセンターでも売っている。ミラーステーのボルトなども。

他の部分(日本ではあまり使用されていないボルトナットワッシャー)は専門店などで。自動車・バイクに使用されているボルト・ナットは、ネジピッチが細目などもあるので注意が必要。

場所・用途にもよりますが、ベスパのこの辺に使う場合ステンレス素材はやめておきましょう。

ブレーキドラムを回して、良い位置を探りながらタイヤを抜きます。ジャッキが外れない様に注意。エンジン下部などに、何か保険をかけておいてもよい。

エキパイとドラムの隙間が狭くて抜けそうになかったら、ムシを外してタイヤの空気を抜きましょう。

S83ならドラムを回して位置を探りながらやれば、空気抜かなくてもイケるはず。


ホイールからタイヤを外す

ムシを外して、空気を抜いてから合わせホイールのナットを外します。

今回はチューブも交換。

通常でしたらベスパのタイヤは、経験上信頼のある「ミシュラン S1」を選択する所ですが、今回は試しに在庫していた「ティムソン TS660」を装着。

第一印象、小径タイヤにしては大層な包装。S1より扁平。

ハイグリップという事ですが、ゴムが固い?耐久性重視?。

さてさて、どうでしょう。インプレ続報あるかも。

新品タイヤ、ぐるぐる保護材が巻いてあるやつは、真ん中をカッターで切り、開く。

ホイルの深い方から(外し難い方)タイヤ外し。

片側だけ一気に外さない。両側固着してないか、確認がてら全体を少しづつコジコジ。

イケそうだなと思ったら、キツイ方から先にコジコジ。

合わせホイールの浅い方が勝手に外れてしまったら、付ける(軽く)

片側を先に外してしまうと、もう片方の残りが外しづらくなる。力が逃げる。

今回は両側スポっと取れましたが、ハマりのきつい場合や、内面がさびている場合は、ビートブレーカーを使用します(使う事の方が多い)。この場合も、両面具合を見ながら落としていきます。片側だけ先に外してしまうと、もう片側を外すのが大変な場合あり。外れにくい方から作業。

合わせホイールの場合、くれぐれも先に空気を抜いて(ムシを外して)からナットを緩めてください。

空気を抜く前にナットを外して、たまに爆発?ホイル変形させる人いますので。

ホイールが割れたら、タイヤレバーでグリグリする前にチューブは先に抜いた方がよい。(再利用しないのであれば、そのままでもいいですが)


タイヤの剛性・種類の選択にもよりますが、チューブレス用タイヤを合わせホイールにチューブを入れて使用する場合が多いので、物によってはビート落としは大変(ビートブレーカーが無い場合)。

固いタイヤが嫌な場合は、チューブ用のタイヤを選択すると多少ラク。だけど種類が少ない・剛性が弱い・ヨレる・鳴く・ロックしやすい・減りが早い・値段は安い?印象。走り方にもよりますか。


タイヤ・チューブを組む

ホイール内側の錆びがヒドイ場合は、錆び取り・均し・錆止め・塗装・完全乾燥させてから。

そもまま組むにしても、錆で腐食・鋭利になっている部分がある場合はペーパーで均す。

錆止めや塗料は完全乾燥させないと、チューブ(ゴム)に悪影響を及ぼす場合あり。

タイヤを組む前に、チューブの口金がホイールの穴に収まる(サイズ等)・リムやドラムに当たらない事を確認してください。

場合によっては、他の口金チューブ使用するか、当たる部分を削る・穴広げるなど。

ミシュラン等、ベスパ用として売っている物でしたら、穴・位置等スムーズと思われます。

個人的には国内メーカーのL型口金チューブを使用しています。種類ありますので、自己責任で。

手持ちでの新品チューブで口金が合わなければ、状態の良い中古チューブを再利用なども検討。

ビートクリームを塗り。ホイール・タイヤ・回転方向の矢印を確認。

マークがある場合は穴と合わせて(無ければ気にしない)。

チューブ噛みの無いよう組み込み。

少しエアー入れたり・抜いたりしてみて、うまく組んだら合わせホイールのナットを本締め。

タイヤにエアーを入れて、ビート上がり・漏れチェック。

空気を入れる前に合わせホイールは本締めしておく事をお忘れなく。合わせホイールのナットを仮組み状態のまま空気をたくさん入れると、ホイルが歪んだり、ねじ山が潰れたり、ナットが外れたりして危険。


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車両に取り付ける

問題無ければ、後は逆工程。

タイヤによっては(幅がある場合)空気(ムシ)を再度抜いて、ドラムに仮組してから空気入れる様にした方がいいです。ドラムとエキパイの隙間が狭いので。

空気入れて、浮かせた状態である程度締めたら、ジャッキを外し、タイヤを下ろして本締め。

一人で作業している(わたくし)場合は、自分の左足でリアブレーキ踏みながら本締め。

マフラー接続部ガスケットは、痩せてたり・破れていたら交換。

新品でも液ガス塗布は必須。なるべく内側に入らないように。はみ出した液ガスは、ふき取りましょう。

13㎜ナットのマフラー差し込み部分は、耐熱グリスを塗布しておくと次スムーズに脱着できます。

各部締め忘れ注意。最後に前後・スペアタイヤの空気圧確認。

正常空気圧の感触を覚えておいて、乗る前にタイヤに触る習慣をつけましょう。


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