YAMAHA Town Mate 80 の仕様諸元をまとめてみました。
古い印刷物を参照しておりますので、年式・仕様により、変更・誤植・修正事項等あるかもしれません。参考程度に。
当方の入力間違いにつきましては、ご指摘頂ければ随時修正いたします。
尚、以下の情報は(昭和61年12月発行資料・追補版サービスマニュアル)1987年度~のモデルと思われる。
タウンメイト80の情報があまり表に出てこないので、取り急ぎ。
T80(D/ED)型式22K(機種コード2MK,2ML)の場合
最高出力=6.7PS/8000rpm
最大トルク=0.64kg・m/6000rpm
タイヤ空気圧1名乗車 前1.5kg/㎤ 後2.00kg/㎤
タイヤ空気圧2名乗車 前1.5kg/㎤ 後2.80kg/㎤
1次減速比=3.250
2次減速比=3.078
これ以前(初期型発売当時)の資料・1982年(昭和57年10月・サービスガイド)によると、T80の場合
最高出力=6.7PS/6500rpm
最大トルク=0.79kg・m/5500rpm
Y.I.C.S機構(YAMAHA.INDUCTION.CONTRL.SYSTEM)も装備されていた。
比べて見ると、最高出力・最大トルクの回転数・最大トルクの数値が変わっている。中期より前の型の方が、低回転高トルク型?昭和61年12月のマイナーチェンジで、バルブタイミング・クリアランスなど、今回の記事・最後に記載した項目が変更され、おそらく生産終了まで継続されたと思われる。
この辺はまた後日、気が向いたら。
1987年度~⇩続きます。
変速比(4速)
1速=39/11 3.545
2速=34/18 1.888
3速=28/24 1.166
4速=25/26 0.961
カラー・ラジカルグリーン
当ブログに出ている(作業している)車両は
「1992年 T80D タウンメイト80 ニューハイスパークルグリーン」
車体番号から年式等を調べたい場合は、ヤマハのホームページ/パーツカタログ/車体番号入力にて判明。メイトV70くらいの年式車種は出てきませんでした。
検索すると、モデル名称の一覧では「タウンメイト T80D」と「タウンメイト80 T80D」など、年式・仕様(セル有無)によって分かれていた。
ちなみに、タウンメイトのサービスマニュアル(オレンジ色・22F-28197-00)には、諸元・配線図等50のモノしか載っていませんでした。後発のタウンメイトサービスマニュアル(オレンジ色・22F-28197-01)は手元に無いので、内容・変更点など確認できていません。
上記は追加版サービスマニュアル(白色のペラペラ版)による情報。
注)昭和61年12月に発行された、サービスマニュアル補足版に記載されている情報を入れています。この資料、80は4速ミッションしかありません。
入力時に、あまりにも不自然な数字(誤植の可能性?)の場合は、他の資料を基に修正を加えています。
T50(タウンメイト50)は比較・参考のため、一番左に載っていた機種を入力。T50は、T50・T50D・T50ED・T50Cと機種により、仕様・重量など少し違う部分あり。さらに初期のサービスマニュアル(オレンジ色・22F-28197-00)によると、T50は他にT50EC・T50Bの記載あり。3速仕様と4速仕様の違いや、Bはビジネス仕様?タイヤサイズや減速比が少し違ったりする。
初期のサービスマニュアル発行後に、2版・補足版・サービスガイドなど出されていますので、細かいマイナーチェンジなどもされている模様。
ED・ECはセル付き12V。他はセル無し6V。
タウンメイト50(各種類)の詳細につきましては、現在こちらで深堀の予定はございません。
一部を抜粋して⇩
T50(参考機種) | T80D | T80ED | |
---|---|---|---|
車名・型式 | ヤマハ・22F | ヤマハ・22K | ← |
機種コード番号 | 2MM | 2MK | 2ML |
認定番号 | Ⅰ-1450 | Ⅱ-1456 | ← |
車体打刻開始番号 | 22F-2696101~ | 22K-1726101~ | 22K-1720101~ |
原動機打刻型式 | 22F | 22K | ← |
発売年月日 | 昭和61・12 | ← | ← |
全長 | 1850㎜ | ← | ← |
全巾 | 670㎜ | ← | ← |
全高 | 1045㎜ | 1050㎜ | ← |
シート高 | 725㎜ | 730㎜ | ← |
軸間距離 | 1180㎜ | ← | ← |
最低地上高 | 125㎜ | 130㎜ | ← |
乾燥重量 | 74kg | 77kg | 80kg |
乗車定員 | 1名 | 2名 | ← |
原動機種類 | 4サイクルOHC | ← | ← |
気筒数配列 | 単気筒・前傾 | ← | ← |
総排気量 | 49㎤ | 79㎤ | ← |
内径×行程 | 39.0×41.4㎜ | 47.0×45.6㎜ | ← |
圧縮比 | 10.0 | ← | ← |
圧縮圧力 | 12.0kg/㎤-1000rpm | ← | ← |
最高出力 | 5.0PS/7500rpm | 6.7PS/8000rpm | ← |
最大トルク | 0.50kg・m/6500rpm | 0.64kg・m/6000rpm | ← |
始動方式 | キック | ← | キック/セルフ併用 |
点火方式 | C.D.I | ← | ← |
キャスタ | 26°30’ | ← | ← |
トレール | 72㎜ | ← | ← |
ハンドル切れ角 | 左右各45° | ← | ← |
フューエルタンク容量 | 5.0ℓ | ← | ← |
タイヤサイズ前 | 2.25-17-4PR | ← | ← |
タイヤサイズ後 | 2.25-17-4PR | 2.50-17-6PR | ← |
空気圧1名乗車・前 | 1.50kg/㎤ | ← | ← |
空気圧1名乗車・後 | 2.00kg/㎤ | ← | ← |
空気圧2名乗車・前 | ー | 1.50kg/㎤ | ← |
空気圧2名乗車・後 | ー | 2.80kg/㎤ | ← |
T50(参考機種) | T80D | T80ED | |
---|---|---|---|
ピストンクリアランス | 25~45μ | ← | ← |
取り付け方向 | 矢印排気側 | ← | ← |
ピストンリング合口隙間・TOP | 0.08~0.2㎜ | ← | ← |
2ndリング | 0.05~0.2㎜ | ← | ← |
オイルリング | 0.2~0.7㎜ | ← | ← |
減速比 | |||
第一次減速歯数 | 67/18 | 65/20 | ← |
第一次減速比 | 3.722 | 3.250 | ← |
変速歯数・比 1速 | 39/12 (3.250) | 39/11 (3.545) | ← |
2速 | 29/16 (1.812) | 34/18 (1.888) | ← |
3速 | 24/20 (1.200) | 28/24 (1.166) | ← |
4速 | ー | 25/26 (0.961) | ← |
第二次減速歯数 | 19/18×34/10 | 19/18×35/12 | ← |
第二次減速比 | 3.588 | 3.078 | ← |
指定エンジンオイル | ヤマハ4サイクルオイル(10w-30) | ← | ← |
定期交換時オイル量 | 0.85ℓ | ← | ← |
エンジンO/H時オイル量 | 1.0ℓ | ← | ← |
T50 | T80D | T80ED | |
---|---|---|---|
キャブレター型式 | VM13SH (アマル) | VM16SH | ← |
刻印 | 2MM-00 | 2MK-00 | ← |
ベンチュリ―口径 | 13相当 | 16相当 | ← |
メインジェット | ♯72.5 | ♯87.5 | ← |
ジェットニードル | 3O2-4 | 3J12-4 | ← |
メインエアジェット | φ1.5 | φ1.2 | ← |
パイロットエアスクリュ戻し回数 | 1⅜±¼ | 1½±½ | ← |
パイロットジェット | ♯12.5 | ← | ← |
油面高さ・H寸法 | 21.0㎜ | ← | ← |
アイドリング回転数 | 1700rpm | ← | ← |
CO濃度 | 5±0.5% | ← | ← |
ステムベアリング | |||
ボール個数・上 | 22 | ← | ← |
サイズ | 3/16 | ← | ← |
ボール個数・下 | 22 | ← | ← |
サイズ | 3/16 | ← | ← |
T50 | T80D | T80ED | |
---|---|---|---|
バッテリー型式 | 6N4-2A | ← | YB4L-B FB4L-B GM4-3B |
容量 | 6V4Ah | ← | 12V4Ah |
適正充電量 | 0.4A×10H | ← | ← |
電解比重 | 1.280 | ← | ← |
発電機機種 | フライホイールマグネト | ← | ← |
型式 | 2MM | 2MK | 2ML |
ライティングコイル抵抗値(白ー黒) | 0.32Ω±10% | 0.3Ω±10% | 0.9Ω±10% |
ライティングコイル抵抗値(黄ー黒) | 0.21Ω±10% | 0.2Ω±10% (黒―黄/赤) | 0.7Ω±10% (黒ー黄/赤) |
パルサコイル抵抗値(白/赤 白/緑) | 330Ω±10% | ← | ← |
チャージコイル抵抗値(黒/白 黒/赤) | 240Ω±10% | ← | ← |
充電性能 昼 | 0.8A以上/3000rpm 1.6A/8000rpm | 1.0A以上/3000rpm 3.5A以下/8000rpm | 0.4A以上/3000rpm 1.5A以下/8000rpm |
充電性能 夜 | 0.8A以上/3000rpm 2.2A/8000rpm | 1A以上/3000rpm 3.5A以下/8000rpm | 0.5A以上/3000rpm 1.2A±0.5/8000rpm |
点灯性能 | 6.2V以上 /3000rpm | ← | 12.5V以上 /3000rpm |
点灯性能 | 8.0V以上 /8000rpm | ← | 15.5V以上 /8000rpm |
レギュレートレクチファイヤ 型式 | 18A | ← | 22J |
調整電圧 | AC7.3±0.3V DC7.7±0.3V | ← | AC14.0±0.5V DC14.5±0.5V |
点火時期 | 0°/1700rpm | 7°/1700rpm | ← |
点火時期に来て気づいた事
初期のT50はB.T.D.C10°/1700rpm(サービスマニュアル 22F-28197-00 参照)
初期型とこの中期辺りでは、他にも変更されている部分ある様です。
前出の資料が誤植で、後に修正されている可能性も無くはない。
T50 | T80D | T80ED | |
---|---|---|---|
イグニッションコイル 型式 | 2MM | ← | ← |
火花性能 | 7㎜以上 | ← | ← |
一次コイル抵抗値 | 0.9Ω±20%(20℃) | ← | ← |
二次コイル抵抗値 | 7.1KΩ±20%(20℃) | ← | ← |
スパークプラグ 型式 | C5HA U16FS-L C6HA U20FS-L C7HA U22FS-L | ← | ← |
プラグギャップ | 0.6~0.7㎜ | ← | ← |
スターティングモーター 型式 | ー | ー | 22J |
メーカー | ー | ー | 日本電装 |
作動電圧 | ー | ー | 12V |
出力 | ー | ー | 0.2kw |
コミュテータ径 | ー | ー | φ16.5 |
アンダカット量 | ー | ー | 1+0.2㎜ 1-0.1㎜ |
アマチュアコイル抵抗値 | ー | ー | 0.0431Ω±10% |
ブラシ個数 | ー | ー | 2 |
ブラシバネ圧 | ー | ー | 0.75±0.11㎏ |
ブラシ寸法 | ー | ー | 長さ 巾 厚さ 6㎜×7㎜×5㎜ |
ブラシ減寸限度 | ー | ー | 35㎜ |
スターターリレー 型式 | ー | ー | 22J |
メーカー | ー | ー | 立石電機 |
定格電流 | ー | ー | 80A |
吸引電圧 | ー | ー | 8V以下 |
灯火計器 | T50 | T80D | T80ED |
---|---|---|---|
ヘッドランプ | 6V25/25W | ← | 12V25/25W |
ストップ/テールランプ | 6V17/5.3W | ← | 12V18/5W |
薄暮灯(マーカーランプ) | 6V3W | ← | 12V3.4W |
フラッシャランプ | 6V10W×4 | ← | 12V10W×4 |
メーターランプ(スピード) | 6V3W | ← | 12V3.4W |
パイロットランプ(ニュートラル) | 6V3W | ← | 12V3.4W |
ヒューズ容量 | 10A | ← | ← |
ホーン 型式 | 22F | ← | 22J |
メーカー | ニッコー金属 | ← | ← |
性能 | 100~115db | ← | ← |
巻線抵抗値 | 1.04~1.05Ω | ← | 4.7~4.8Ω |
電流 | 1.5A以下 | ← | ← |
フラッシャリレー型式 | 22F | ← | 29G |
メーカー | 日本電装 | ← | ← |
点滅回数 | 8.5±10回/分 (⇧8.5→85だと思う) | ← | ← |
バルブクリアランス (冷間・IN) | 0.06~0.10㎜ | ← | ← |
バルブクリアランス (冷間・EX) | 0.08~0.12㎜ | ← | ← |
バルブスプリング自由長 | 27.3㎜ | 29.3㎜ | ← |
バルブスプリング使用限度 | 25.4㎜ | 25.4㎜ (T50と同じ?) | ← |
カム寸法IN-A | 25.305㎜ | ← | ← |
IN-B | 21.044㎜ | ← | ← |
EX-A | 25.302㎜ | 25.306㎜ | ← |
EX-B | 21.057㎜ | 21.071㎜ | ← |
カムチェン型式 | DID25 | ← | ← |
駒数 | 82 | ← | ← |
バルブシート 当り巾限度 | 1.6㎜ | ← | ← |
当り巾標準値 | 0.9~1.1㎜ | ← | ← |
初版サービスマニュアル(22F28197-00)では、T50のバルブクリアランス(冷間)は、IN 0.05~0.10㎜ EX 0.10~0.15㎜ となっている。
ちなみにホンダZ50J(モンキー・ゴリラ)などのタペットクリアランスは、IN/EX(冷間時)共に 0.05±0.02㎜。
上記は、タウンメイト サービスマニュアル追補版(2MN-28197-05 昭和61年12月発行)のデータを元に記載しています。
冒頭の、商品の概要説明文をそのまま⇩
タウンメイトT50,T80は、クリーンで、静かで低燃費に加えて信頼性、商品性を高めると共に、さらに排気騒音の低減をはかり新登場です。
「T50」
- キャブレタの見直しにより、スムーズな発進と低中速性能の安定性を向上しました。
- エアクリーナ吸気ダクトのパイプ径をアップして、エアの充填効率を高めました。
- マフラ内のパイプ径をアップして、排気効率を高めました。
- フュエルタンクキャップをキー付きにして、商品性を高めました。
「T80」
- 吸・排気のバルブタイミング、バルブクリアランスの見直しにより、確実なバルブタイミングと静粛性に優れたヘッド廻りにしました。
- トランスミッションを3速から4速にして、常用域回転を下げ、乗心地、走行フィーリングを向上しました。
- フュエルタンクキャップをキー付きにして、商品性を高めました。